深く息が吸えない
2022/01/13
大きく吸い込もうとすると咳が出る
咳反射が過剰な状態
呼吸を浅くなってしまった40代男性。多く空気を入れようと咳出てしまうとのこと。
熱などはないので炎症が起こっているとは考えくい状態でしたが、過剰に咳反射が起きていました。
咳のメカニズムを簡単に言いますと、咽頭や気管粘膜に異物などを感じると脳(延髄)に伝わり、呼吸筋である横隔膜などが収縮して咳が出ます。これが過剰になった状態は以前に、害になるものを吸い込んでしまったと考えられます。ですから、多くの空気の流入があると、また悪いものが入ってくるのではないかと警戒して、センサーやスイッチが敏感になっているということです。
咳が多くなってしまいますと、肋骨の関節に負荷がかかり、引っ掛かりを起こしてしまします。このことがまた肺の膨らみを邪魔をします。拘束性障害といって肺起因外の呼吸障害と言えます。第七胸肋関節は横隔膜前部の筋の張りを作り、第十一肋椎間節関節は横隔膜後部の筋の張りを作ってしまいます。
対処法としましては、①急激に空気を入れない(とくに冷気)、②ゆっくり吸う、③鼻から吸気、④胸椎(背中)をまっすぐするということをしてみてください。粘膜に刺激が加わらないように吸気がしやすい状態にすることです。それでも難しい場合は、施術による調整が必要です。病院では薬剤を使うこともあるでしょうが、まずは持っている機能を取り戻すという選択も良いと思います。
第十一肋椎間節、第一、二三、五、七肋横突関節、第二/三頸椎椎間関節、胸椎椎間関節、第二、三、五、七胸肋関節、肋骨間関節をタウトニングアプローチで調整します。これにより、筋肉の張りの正常化と肋骨運動の正常化を図ります。次に、腹式呼吸の呼吸介助、胸部の呼吸介助、促通を行います。
この会員さんは仰臥位では、多く吸えるようになりました。座位や場所によっては、流入量が増えるので咳は出やすくなります。過ごし方としては、肋骨の関節に引っ掛かりが起こさないように、咳がなるべく出ないように過ごす方がよいです。声帯に負担をかけないように顎を引いた状態で咳をした方がいいかもしれません。
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